素振りのようなもの

徒然なるままにひぐらし硯に向かえるほどの集中力も忍耐力も文章力も私にはないのですが、それを培うためにやるンだッ!という天命が降りたのでゆるりと更新していこうと思います。


実を申せば、文章を書くと云う行為は苦手な質なのです。
小説ならば幾らでも書けましょう。登場人物と、それを取り巻く世界とを文字に書き起す作業は、表現力の及ばなさに歯噛みする事はあれど、非常に好ましく感じられるのです。
夏の夜の、雨のにおいを含んだ空気だとか、
日に焼けた木棚が放つ、微かな甘い香りだとか、
風に靡く髪が、黄昏を反して煌めく様子だとか、
そういうものを書くのは殊に好きなのです。
けれど、そこに私の主観が入ってしまうとてんで駄目なのです。私の矮小な視界に切り取られた矮小な世界を描くのは、どうにも窮屈なことに思えてしまって、白紙を前に幾ら頭を捻ったところで陳腐な言葉しか綴れないのです。


とまあ、もだもだと書いてはみましたが、要するに文章を書く練習です。自分の思考を言語化する訓練とも言えます。
Twitterに飼い慣らされているので、如何に伝えたいことを140字に纏めるかという技術はそこそこ身についているのですが、ゆえにこそ文章を膨らませる脳が微塵もないのです。レポートとか苦手も苦手です。日頃自分の興味のある分野にしか思考を割いていないのがいちばんの原因なのでしょうが。Twitter廃人、ここに極まれりといった惨状を打破しなければならぬのです。
兎にも角にも、現状打破のためには只管書くべしと心の中のおやっさんも竹刀を構えているので、わたしもセルリアンブルーのリングに立ったつもりで頑張りますとも。


もうひとつ、漫画の現実逃避に書いている小説の現実逃避の場という背徳極まりない動機も存在します。
経緯をつまびらかに明かせば、

漫画描く

コマ割りが下手

プロット組み立てよう

プロット組み立てるのも下手

もう一旦小説で書いた方が早いなこれ

表現力が皆無になってるな!?

文章力をつけよう←イマココ!

とまあ、うん……そんな感じの……理由で………
いえ、わかっています。当初の目的から明らかに離れているということは。
けれど、脳内の小人が申すのです。去年の今頃書いた小説とかレポートの方が格段に面白いよね、と。今年入ってから書いた文章、磨き上げた大理石の廊下が如く駄々滑ってるよね、と。
ならば、失われた文章力を取り戻さねばなりますまい。物語を組み立てるうえで必要ですからね、文章力。面白い漫画を描くには面白い文章書くスキルも必要ですからね、たぶん。一先ずそういうことにしたのです。現実逃避などではないのです、メイビー。


漫画と小説をかきつつなので更新速度はナメクジもびっくりの歩みになるとは思いますが、そこは愛嬌ということで。